東京中華の名店はこの4軒を押さえたい!ブームを作ったレジェンドたち
レストランまとめ

2024年12月03日

東京中華の名店はこの4軒を押さえたい!ブームを作ったレジェンドたち

近年、東京の中国料理は“ネオ中華”や“ガチ中華”、“カウンター中華”など様々なブームを生み、大きく進化を遂げた。

その裏には、時代に合わせて柔軟な発想を持ち、挑戦し続けてきた料理人たちの姿がある。

現在の中華の流行を生み出した先駆けの名店4軒をご紹介!

この記事のポイント

赤坂『トゥーランドット臥龍居(ガリュウキョ)』

フレンチのごとく、少人数多皿で楽しむヌーベルシノワを確立

『トゥーランドット臥龍居(ガリュウキョ)』:脇屋シェフが世界中から集めたアートやアンティークの家具が調和を見せるモダンな店内はデートにもふさわしい

『トゥーランドット臥龍居(ガリュウキョ)』:脇屋シェフが世界中から集めたアートやアンティークの家具が調和を見せるモダンな店内はデートにもふさわしい

中国料理界のレジェンドである脇屋シェフの出発点、赤坂にある『トゥーランドット臥龍居(ガリュウキョ)』(赤坂/中華)は、2011年にオープンした。

1階はテーブル席、2階には個室を設え、気軽なランチや大切な人とのデートから、改まった会食やパーティ、ブライダルまで幅広い用途に対応する、いわば中国料理のグランメゾンだ。

アラカルトからコースまで!随所に感じる“脇屋イズム”

『トゥーランドット臥龍居(ガリュウキョ)』:中国で縁起がいいとされる「9」にちなんだ「九つの喜び!九種前菜盛り合わせ」¥2,800。“美味しい料理を少しずつ食べたい”という願望を叶えてくれる

『トゥーランドット臥龍居(ガリュウキョ)』:中国で縁起がいいとされる「9」にちなんだ「九つの喜び!九種前菜盛り合わせ」¥2,800。“美味しい料理を少しずつ食べたい”という願望を叶えてくれる

定番のアラカルトから、4種類のグレードを用意するおまかせコース、さらには季節ごとのフェアの料理といった膨大なメニューを脇屋シェフとともに組み立て、提供する。

最もアイコニックな「九種前菜盛り合わせ」を筆頭に、「トウモロコシの二種仕立て」のようにビジュアルの美しさと季節感とを兼ね備えたモダンな料理群は『トゥーランドット臥龍居』ならでは。

懐深く、あらゆる期待に応える、モダンチャイニーズの巨塔なのだ。

『トゥーランドット臥龍居(ガリュウキョ)』(赤坂/中華)について詳しく知りたい方はこちらの記事もおすすめ。

神田『味坊(あじぼう)』

中華×ナチュラルワインを提案した先駆け店

『味坊(あじぼう)』:現在は個性的な中国地方料理店を12店舗展開。近郊に各種野菜を農薬不使用でつくる広大な自社農園も構える

『味坊(あじぼう)』:現在は個性的な中国地方料理店を12店舗展開。近郊に各種野菜を農薬不使用でつくる広大な自社農園も構える

2020年代に入りブームの高まりを見せている「ナチュラルワイン」。化学肥料や薬品を使わず、できる限り自然な製法で造られたワインは、多彩な味わいや軽やかな飲み口が支持され、チャイニーズでも扱うお店が急増している。

その先駆けが、神田駅のガード下にある至って庶民的な佇まいの店『味坊(あじぼう)』(神田/中華)であることをご存知だろうか。

中国東北地方の黒龍江省チチハル出身の店主・梁 宝璋さんが2000年に開いた『味坊(あじぼう)』(神田/中華)では、羊やジャガイモ、発酵白菜を多用した故郷の味が主役だ。

味坊の名物「羊肉串」はロゼワインと相性抜群!

『味坊(あじぼう)』:味坊の名物といえば「羊肉串」¥1,600(10本)

『味坊(あじぼう)』:味坊の名物といえば「羊肉串」¥1,600(10本)

『味坊(あじぼう)』(神田/中華)の名物といえば「羊肉串」¥1,600(10本)。

クミンや唐辛子をブレンドした特製スパイスをまとった羊肉の味わいは、特にロゼワインと絶妙な相性をみせる。

『味坊(あじぼう)』(神田/中華)について詳しく知りたい方はこちらの記事もおすすめ。

代々木上原『吉田風中国家庭料理 ジーテン』

カウンタースタイルのチャイニーズ

『吉田風中国家庭料理 ジーテン』:開店以来、改装した箇所はほぼないという店内。歳月が醸し出す温かみが漂う

『吉田風中国家庭料理 ジーテン』:開店以来、改装した箇所はほぼないという店内。歳月が醸し出す温かみが漂う

1999年、代々木上原駅のほど近い商店街にオープンし、2024年に25周年を迎える『吉田風中国家庭料理 ジーテン』(代々木上原/中華)。

今ほど飲食店が多くなく、どちらかというと住まうエリアという印象が強かった街に登場したカウンタースタイルのチャイニーズは、たちまち人気を集めた。

『吉田風中国家庭料理 ジーテン』:「鴨の燻製揚げ」(¥2,310)も開店以来人気の一品。クスノキのチップで燻製した鴨肉をカラリと揚げ、山椒塩を添える

『吉田風中国家庭料理 ジーテン』:「鴨の燻製揚げ」(¥2,310)も開店以来人気の一品。クスノキのチップで燻製した鴨肉をカラリと揚げ、山椒塩を添える

料理については、薬膳を学んだり、香港で家庭料理を習得した経験から「なるべく“引く”ことを意識している」という吉田さん。

化学調味料を使わず、油や片栗粉を控えめにしたシンプルな調理法と、素材重視の優しい味わいが魅力。

そして、そうした料理をおまかせコースではなく、アラカルトで楽しめる点も、吉田さんの“優しさ”の表れであり、『ジーテン』が長年愛され続ける理由のひとつだろう。

『吉田風中国家庭料理 ジーテン』(代々木上原/中華)について詳しく知りたい方はこちらの記事もおすすめ。

代々木上原『レイ チャイニーズ レストラン』

枠にとらわれないネオ中華という新ジャンルを創出

『レイ チャイニーズ レストラン(REI Chinese restaurants)』:従来の中国料理店のイメージを覆すモダンな内装。店内にはBGMにジャズが流れるなど細部までお洒落を追求

『レイ チャイニーズ レストラン(REI Chinese restaurants)』:従来の中国料理店のイメージを覆すモダンな内装。店内にはBGMにジャズが流れるなど細部までお洒落を追求

近年、巷に溢れる「ネオ中華」という言葉を世に広めたのが『レイ チャイニーズ レストラン(REI Chinese restaurants)』(代々木上原/中華)だ。

『レイ チャイニーズ レストラン(REI Chinese restaurants)』:「よだれ鶏“REI” スタイル」¥1,800。山梨の信玄鶏のもも肉を低温ボイルし柔らかな食感と旨みを引き出す。ワインとの相性も抜群。グラスワイン¥1,000~

『レイ チャイニーズ レストラン(REI Chinese restaurants)』:「よだれ鶏“REI” スタイル」¥1,800。山梨の信玄鶏のもも肉を低温ボイルし柔らかな食感と旨みを引き出す。ワインとの相性も抜群。グラスワイン¥1,000~

シェフの高島康弘さんによると「伝統的な中国料理に新たな要素を足したものを“ネオ中華”と呼び発信したのが発端です。半分、冗談で発した言葉でしたが、僕らが表現する料理と妙にしっくりきたんです」と語る。

目指したのは、ホテルの中国料理店のような上質な繊細さと、町中華で感じるようななじみ深い懐かしい味わいの融合。

加えて小ポーションの盛り付けにこだわり、少しずつ多種類を楽しめる提案もする。食材から文化まで新たなエッセンスを随所に取り入れた表現に「ネオ中華」の神髄を見た。

『レイ チャイニーズ レストラン(REI Chinese restaurants)』(代々木上原/中華)について詳しく知りたい方はこちらの記事もおすすめ。

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この記事の著者

東京カレンダー編集部

ビジネスシーンでも遊びでも東京の最先端トレンドを謳歌している一流の大人たちに向けた「より豊かで艶やかな人生」を送るためのグルメ&ライフスタイル誌「東京カレンダー」を発行。

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