東京カレンダー(東カレ)2023年9月号

「下北沢」という刺激。(表紙:白石 麻衣 発売日2023年7月21日)

昨今話題の「下北沢」。小田急線の地下化により新しい商業施設が立ち並び、イマドキでお洒落なお店が駅周辺を賑わせている。

一方、昔ながらのカルチャーを感じさせる“下北らしい”人気店は健在だし、高級住宅地という側面を持つ「下北沢」に住む上質な大人たちを満足させる良店も存在している。

そんな多種多様な店が混沌とする「下北沢」が今、面白い。

港区で艶やかな夜を過ごすのも必要だが、幸せの本質を求め出した現今、“色っぽさ”より“楽しさ”を叶えてくれる「下北沢」も、もはや無視できないエリアなのだ。

東カレ初となる“下北特集”、とくとご覧あれ!

東京カレンダー(東カレ)2023年9月号「「下北沢」という刺激。(表紙:白石 麻衣 発売日2023年7月21日)」に掲載されているレストラン

歌舞伎座裏に暖簾を掲げる鮨店。
料理長自ら「銀座での鮨デビューの入口として使ってもらうための店」と言い切る。だから、この店の純然たる和の店構えに臆することはない!
大切な誰かに鮨をごちそうしたい日に覚えておきたい一軒だ。
『新井屋』監修の焼肉店。
カジュアルな居酒屋やラーメン店が多く立ち並ぶエリアにあって、ひときわ目を引くシンプル&クールな店構え。
カウンターと落ち着けるテーブル、シーンに応じて選べるフロア構成も心憎く、水道橋を訪れる機会が増えそうだ。
気軽かつ、限定感のある鮨デートなら、恵比寿のこちらが最新かつ理想。
『鮨 くりや川』の厨川さんが弟子の活躍のために設けた日月限定の鮨店。
木材を多用した正統派かつシンプルな店内には個室も用意。日曜と月曜は20代の客も多く気取らない空気感だ。
「八芳園」内にあり、“イノベーティブ・フュージョン”をコンセプトに、ジャンルにとらわれない料理を提供するレストラン。
カウンターの背後は、全面ガラス張り。庭園の中にいるような気分で食事を楽しめる。
個室も4つあり、会食での使い勝手も抜群!
中華の人気店『エンジン』が提案する、居酒屋仕立ての本格中華料理店。
厨房を取り囲むようなコの字カウンター。ライトが灯るウッディな空間は居心地が良く、まさに大人の「深夜食堂」の趣がある。
深夜2時までの営業も頼もしい!
世田谷の閑静な住宅街の一角にあるビストロ。
木を多用した店内のほっこりしたムードに和む。気軽に行けて心が安らぐ、日常のオアシスだ。
その一方で、シェフのキャリアに裏打ちされた上質な料理は、いつものデートを彩ってくれる魅力がある。
「NANSEI PLUS」にあるメキシカンタコス専門店。
カウンターではトルティーヤを焼く風景も眺められ、バー感覚でお酒やタコスを満喫できる。
サクッと訪れ、タコスで一杯。常連客のスタイルをまねて雰囲気に酔いしれたい。
「ミカン下北」の玄関口にある人気酒場。
こちらの店は焼酎を主軸に置き、それに合うつまみを提案。
カウンターはひとり客も使いやすく、スタッフと会話を楽しみながら過ごせる。店内にはテーブル席もあるが、特に人気なのがガラス戸で仕切られた、屋根付きのテラス席。
「アークヒルズ エグゼクティブタワー」の1階に位置する鮨店。店主は登録者数約20万人のYouTuberでもある渡邉さん。
事前に動画を共有すれば期待値は高まるし、営業後のライブ配信で余韻に浸るのもあり。まさに次世代の一軒!
池ノ上駅から徒歩1分にあるイタリアン。
来客も絶えない理由は、本場感あふれる空間と、イタリアを旅しているような錯覚に陥るコース!
店内には陽気なイタリアのイメージそのままに、外国人のスタッフやゲストも多く連日賑わいを見せている。
下北沢を代表する老舗居酒屋。
平日16時半、土日祝は15時スタートと早く、365日無休の営業スタイルで〝いつでも誰でもウェルカム〞。
地元のひとり客から“下北デート”のカップル、宴会まで、客層も利用用途も幅広い。
淡島交差点すぐのロケーションに店を構えるイタリアンレストラン。
季節の食材を使った素朴なイタリアンとアットホームな雰囲気が魅力。
カップルも家族も全員が幸せになれる飾らなさは、近所でなくとも通いたくなる。
下北沢の“一番街”を抜けた右手に立地にある未知のスペイン料理を伝える人気店。
カウンターは、厨房に面していて臨場感抜群。漂う空気はバルの気軽さ。
知られざる「スペインの味」が気取らないデートを盛り上げてくれるはず!
渋谷きっての個性派鮨店。入口は裏にある殺風景な鉄扉。中に入れば鮨カウンターがあるが、隣にはDJブースが置かれ大将はTシャツ姿とすべてが型破りだが、大将の降矢さんは鮨職人歴27年のいぶし銀。
渋谷の美味しい夜遊びデートにぴったりの一軒だ!
下北沢駅西口から徒歩4分。鎌倉通りを一本入った、アパートの奥にあるビストロ。
フランスのビストロ文化に感銘を受けた店主が現地そのままを志して作り込んだ内装やインテリア、BGMなど、細部に至るまで徹底したこだわりが実に“下北”らしい一軒だ!
永田町の一軒家鮨店。
神代杉や玉欅からなる趣ある店内でカウンターに立つのは大隅さん。
親方の金坂さんが見抜いたとことん凝り性な職人が今、最高の魚を手に躍動中。〝かねさか〞の響きの安堵に続くのは大隅さんの個人技による驚きだ!
下北沢駅北口から続く賑やかな商店街の一本入った路地裏にあるビストロ。
グループ利用も多い店内は、笑いが絶えない明るい雰囲気。元テレビリポーターで、コミュ力の高い女将の接客も人気の一因。
日常のデートで通いたくなる一軒だ!
下北沢駅から徒歩2分に位置するユーラシアンスパイス料理とナチュラルワインが楽しめるレストラン。
店内はコンクリートとモスグリーンの色味が調和。ある種、“下北”らしからぬムードある雰囲気。デートで利用する人も多い。スパイシーな食体験をぜひ!
吉祥寺駅前の喧騒を避けるようなビルの地下にあるフレンチレストラン。
フレンチの技法に和の要素も採り入れた料理は、すべてが計算しつくされていている。馴染みの家族連れも多いが、カウンター席でひとりゆっくり楽しむ常連客の姿も。
今の〝下北〞らしいエッセンスも感じられる、ちょうどいい鮨となれば『はしり下北沢』が正解。
L字カウンターの店内は鮨店と思えないほどモダンでくつろげる雰囲気。
〝下北〞デートの〆には、こんなちょっとした贅沢が嬉しいものだ。