1.『金多楼(きんたろう)』
クライアントとシャキッと会食するなら、『金多楼』のおまかせコースで相手の胃袋から掴む!
『金多楼(きんたろう)』:店は住宅街の小道沿いに
『金多楼(きんたろう)』(池尻大橋/寿司(鮨))は1970年の創業で、三宿の住宅街にある、いわゆる町鮨だが、実は江戸前握りの本流をいまに伝える名店。
『金多楼(きんたろう)』:大将の野口四郎さんは神田『金多樓寿司』の初代の元で修業
大将の野口四郎さんと息子の剛さんがそろって使う“本手返し”という伝統的な握り方を勉強しに、銀座や赤坂の名だたる職人が若い衆を引き連れて定期的に訪れる。
それほど凄いのに雰囲気はいたって家庭的。
「神田の修業時代、その握り方しか習わなかったから」と事もなげに語る四郎さんを受けて「だから、仕方ないんス(笑)」と威勢良く応える剛さんの息の合った掛け合いも魅力で日紫喜も「温かさが何より気に入っている」。
瑞々しいネタと赤酢の効いた握りが旨い!
『金多楼(きんたろう)』:愛知で揚がった天然車エビを江戸前らしく茹でて握る。美しく、食べればプリプリの食感と甘みに感動。シャリとの間にエビ味噌も忍ばせている。おまかせコース(¥13,000)より
味はもちろん最高で、握りも一体感が見事。酸味と甘み、塩気の調和がとれたシャリが魚の旨みを際立たせている。
刺身を中心としたつまみも充実!
『金多楼(きんたろう)』:つまみは3品
つまみは3品。
今日の「造り」は寿都の中トロと根室の鰯で「3点盛り」は煮鮑、春子鯛の酢締め、茹でタコ。「平目の薄造り」は身のほか、皮なども盛られて食感も楽しい。
『金多楼(きんたろう)』:全8席。カウンターのみの店内
カウンターのみで貸し切りにちょうどいい全8席の店内は会食にも利用するが「しっかり飲んでもひとり2万円程の価格も素晴らしく、三宿でなくとも行きたくなる」と個人的にも通う。
2.『KO-LA池尻店』
自宅でテレワーク中、夕飯がないことに気づいたら『KO-LA池尻店』で定期的に食べたくなるカムジャタンをオーダー!
『KO-LA池尻店』:トタン壁も見られる店内が現地の屋台の雰囲気でカジュアルに通える
池尻で24年目を迎えた『KO-LA池尻店』(池尻大橋/韓国料理)はトタン壁も見られる店内が現地の屋台の雰囲気でカジュアルに通える韓国料理店。
店オリジナルの“ジャンク”な味付けがたまらない!
『KO-LA池尻店』:15時間煮込んだスープをコチュジャン、仙台味噌などで調味。大さじ山盛り1杯のすりおろしニンニクも入る。野菜は春菊のほかにネギやニラも。「カムジャタン」Mサイズ¥3,000
炭火七輪の焼肉も人気だが、それ以上に『KO-LA池尻店』(池尻大橋/韓国料理)が推す看板メニューがカムジャタン。
長時間煮込んだ豚の背骨肉とジャガイモをピリ辛味のスープで食べる韓国らしい鍋だ。
「とにかく旨い!」と日紫喜が太鼓判を押す同店のカムジャタンは、仕上げにこれでもかと盛った大量の春菊が個性。本場ではエゴマの葉だが、独特のクセがあるため、日本人オーナーが食べやすさを考えてアレンジした。
「だから、サラッといけていい。多分カムジャタンはここで初めて知ったと思う。なんなら前号の『韓国グルメ』特集もこの美味しさがあったからやろうと決めた(笑)」
辛さはほどほどだが、ニンニクがガツンと効いており、疲労時のパワーチャージになる。
鍋を持参すればテイクアウトも可!
『KO-LA池尻店』:テイクアウトも可能
「あまり知られてないけど、テイクアウトもできて便利」
『KO-LA池尻店』:「チーズチヂミ」レギュラー¥1,210
約20分かけて丁寧に焼き、外はカリカリで、中がモッチリの食感に仕上げる。
濃厚な風味にビールが止まらない「チーズチヂミ」レギュラー¥1,210。パプリカや椎茸といった野菜もたっぷり入る。
『KO-LA池尻店』:ネオンサインも屋台のようで思わず惹き込まれる。店名は漢字で「集って楽しむ」の意味。1階と2階があり、今夜も多くの人で賑わう
ときどき無性に食べたくなるほど、この鍋を愛している。
3.『やきとり基久屋』
撮影スタッフたちとワイワイ宴会するなら、『やきとり基久屋』で炭火焼きの串盛りを囲む!
『やきとり基久屋』:旧大山街道沿いで池尻稲荷神社の向かいに店はある。屋台で創業してから1年半後、元の持ち主からの話があって、この店を譲り受けた。赤提灯と暖簾の佇まいに今夜も常連が吸い込まれていく
ネタケースに並ぶ串は約20種。鶏はもちろん、野菜&豚バラの巻物もあって、見ているだけで心が躍る。『やきとり基久屋』(池尻大橋/焼き鳥・串焼き・鳥料理)は地元で愛され続ける焼き鳥店。
日紫喜も昔から通っており、「池尻に住むヘアメイクさんとよく行く」。
鶏だけでなく野菜や豚の種類も豊富!
『やきとり基久屋』:手前から手羽先¥440、つくね¥297、しそ巻き¥440、ねぎま¥396、トマトベーコン巻き¥374。野菜巻き以外は塩味かタレが選べ、肉は大山どり&岩中豚。旨みは濃く、お酒も進む
串は備長炭で焼き上げる本格派。燻した香りが食欲をそそり、噛み締めればジューシーな旨みがあふれ出す。
店主の斎藤基久(もとひさ)さんは19歳から修業の道に入った職人。8年後に独立を果たすが、当初は屋台だった。
「軽トラックを改造した、いまで言うキッチンカーですよ。時代を先取りしていましたね(笑)」と語り口も軽妙。
ピンクの公衆電話が現役でジリリンと鳴るいまの店を構えたのが1990年。「人も機械もウチはアナログですから(笑)」と今度は女将の節子さん。
アットホームな接客も最高で、ふたりに会いたくて通う常連も。
『やきとり基久屋』:小上がりは店の奥にふたつ。4人用が日紫喜のレギュラーポジションで、確かに、一度座るとハマってしまうほどの居心地の良さ
「座っていて心地良く、つい飲み過ぎてしまう」奥の小上がりが日紫喜の定位置。
『やきとり基久屋』:店内にはカウンター席も備える
日常の憩いに『やきとり基久屋』(池尻大橋/焼き鳥・串焼き・鳥料理)は欠かせない。
4.『ビストロ喜楽亭』
遅くまで働いて“サクメシ”して帰るなら、『ビストロ喜楽亭』で知る人ぞ知る絶品ハンバーグ定食を!
『ビストロ喜楽亭』:三宿交差点からすぐの名店で夜も19時から21時頃まではこの行列。最近はインバウンドも多く、9割がカレーを頼む
三宿ならまず名前の挙がる人気店がこの『ビストロ喜楽亭』(池尻大橋/洋食)。創業して38年、いまも昼夜を問わずコアタイムには長蛇の列ができる。
『ビストロ喜楽亭』:カレーは美濃焼の特注壺で熱々をフライドオニオンとレーズンがのるターメリックライスと提供。コーンとチーズ入り「きらくかれー」¥1,100
並んででも食べたい名物が“壺焼きカレー”。
具材違いで26種もそろい、日紫喜ももちろん美味しさを知るが、いつも違う一品を食べ続けている。それがハンバーグ。
洋食店だからこそのデミグラスソースがお気に入り!
『ビストロ喜楽亭』:毎朝仕込み、基本は提供直前に焼くパテは約200g。カレー用と全く同じでソースも同じビーフブイヨンから丁寧に作る。夜はポテトなどが付く。「ハンバーグステーキ」¥1,540
「ビストロというぐらいだから、ちゃんと洋食店として利用すべきだと思った」
確かに、全14ページにも及ぶ夜のメニューブックを見るとカレー以外もかなり充実しており、肉料理だけで12品もある。
ハンバーグは牛と豚が7対3の合挽肉で「食べてみたらギュッと詰まって肉々しく、好みだった」。
テイクアウトのカレーパンも!
『ビストロ喜楽亭』:「かれーぱん」普通¥300
ぎっしりルーが詰まった「かれーぱん」普通¥300。辛口もある。
『ビストロ喜楽亭』:賑わう店内
元々はビストロとして開店したが、客足が伸びず、ランチで試しにカレーを出したら大人気になった歴史があり、常に洋食を食べる界隈在住の常連も多い。
「平日の夜遅くは比較的入りやすく、狙い目」なのも地元民の多くが知る共通認識で、日紫喜も、そのセオリーにのっとって通い続ける。
いかがでしたでしょうか。
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