東カレ編集長 日紫喜康一が推す焼き鳥店『虎ノ門 焼鳥 國よし』
東カレ編集長 日紫喜康一
プライベートでは、中目黒の“鳥よし”に並んで食べるのが好き。次に気になっているのは、隠れ家的だという用賀の『山本屋』。
“焼き鳥とベルギービール”という、新しき提案に歓喜した夜
『虎ノ門 焼鳥 國よし』:ややもすると抵抗感のある「ちょうちん」だけは、特にいいお店で食べたいという私も満足したひと串。パチンと口の中でたまごの旨みが広がり、それを味わい、一呼吸置いてベルギービールを流し込む至高の時間。タレも甘過ぎず、スキッとしているのも私好み
2014年「虎ノ門ヒルズ」がオープンして以来、日々進化し続ける街、虎ノ門。
路地裏にひっそりと佇む焼き鳥店を知ったのは、たまたま前を通ったがゆえ。調べれば、ベルギービール推しだという。俄然興味が湧き、向かってみた。
土曜夜の虎ノ門は、平日とはまた違った空気感。「虎ノ門ヒルズ」は煌々と輝いているが、スーツ姿のビジネスマンは皆無で、なんだか不思議な気分。
1月末の土曜に予約を取って向かったのが、ここ『虎ノ門 焼鳥 國よし』(虎ノ門/焼き鳥・串焼き・鳥料理)。虎ノ門のエアポケット的な路地裏に位置し、知る人ぞ知る店だが、扉を開けると満席。
若き商社マンと思われる男性と彼女、近隣に住んでいるであろう初老の夫婦、そして、ちょっと港区っぽい匂いのするオジ様と美女。
『虎ノ門 焼鳥 國よし』:堀さんの笑顔がカウンターの客に伝播し、和やかな店内。15年前に焼き鳥とベルギービールの店『ホップデュベル』を新橋にオープンさせ、7年前にこちらをオープン。「料理を食べ、元気になってもらいたい」そんなブレない信念が、人気店を持続させる秘訣なのだろう
客層は意外にバラバラだが、みんなどことなく品がある、ってのがこの店らしい。それは、まさに店主・堀 晋福(くによし)さんの人徳によるものだろう。
『銀座バードランド』で10年修業した腕は確かだし、好んで使う地鶏は旨みが強い。
『虎ノ門 焼鳥 國よし』:「名物キミノレバニラ」
「名物キミノレバニラ」。
濃厚なたまごの黄身の下に、レバーとニラが。レバニラの新しき解釈にセンスを感じる。見た目も映えるので写真に収めたい。
“焼き鳥酒場”を標榜するだけあって、横に日本酒がセットになっているのも一興。
『虎ノ門 焼鳥 國よし』:「カラスミ海苔だき身」
ささみを鳥皮で巻いて海苔に乗せた「カラスミ海苔だき身」。カラスミの適度な塩気と鶏の旨みの相乗効果たるや。
その他にも、自家製レバーパテがとにかく美味しく、ここは、どうしてもワインを欲してしまう。呑ん兵衛な大人が目を輝かせるつまみがいっぱい。
料理は「特選コース」(9,790円)より。
『虎ノ門 焼鳥 國よし』:「親子丼」
京味の西さんに学んだ親子丼がすごい!新橋で初めて開いた店の対面が『京味』で、その縁で料理の神様・西 健一郎さんと交流があったのだとか。
コースに+1,760円でオーダー可。
『虎ノ門 焼鳥 國よし』:ベルギービール愛の強い堀さんがセレクトした3本がこちら。安くはないので、じっくり楽しみたい。ボトルは750ml、グラスで3杯ぐらいが目安。左.私も楽しんだ「ボンヴー」ボトル 4,620円。熟成シャンパンのような味わい。中.「デュベル」ボトル 3,460円。世界一魔性を秘めたビールと称されている。右.「ドゥシャス デ ブルゴーニュ」ボトル 4,370円。赤ワインのようにゆっくり味わうビール
その旨みを、これまた堀さんが愛するベルギービールの濃厚な味わいが受け止める。
で、出してもらったベルギービールは「ボンヴー」。“君に幸あれ”という意味らしく、なんだか粋な大人になれた気がして、帰路に就いた。
『虎ノ門 焼鳥 國よし』:カウンター奥に2室の個室があり、接待向けコースもあるよう
「焼き鳥で接待」っていうのはやったことがないが、ここならイメージできる。カウンター奥に2室の個室があり、接待向けコースもあるよう。
時代の流れで、いろいろなことがカジュアル化している昨今、これはありがたい。クライアント接待で提案してみようと決意。
【私が気になった超個人的な理由】
①森ビルとの取り組みで虎ノ門に注目していたから
「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」取材で開眼。新橋寄りのひっそりとした雰囲気がいい。
②オーナーのお洒落な雰囲気にピンときたから
ネットで調べると、ビストロ店主?なお洒落オーナーが。「ここはいい!」という勘が働いた。
東カレ副編集長 浜田洋平が推す焼き鳥店『とり口』
東カレ副編集長 浜田洋平
モノ情報誌、ファッション誌を経て東カレに入社。自宅に焼き鳥グリルを持つ2児の父。過去に四谷の焼き鳥店でバイトしたことも。
灯台下暗しの名店が、仕事帰りの一杯を贅沢にしてくれた
『とり口』:某日19:00頃のエントランス。『とり口』のオープンは17:00と比較的早く、食事を終えてさっと帰っていくビジネスマンもちらほら
たまっていた仕事が片付いた夜。冷たいビールともくもくの焼き鳥で自分をねぎらい続けてここまできた。
しかし、私も気がつけばもう47歳。正真正銘の“オジサン”になったいま、ゴールデンコンビを一新したい。
大崎から五反田は近い。ランチに行くのも、校了(雑誌制作の最終日)明け、編集部で飲みに行くのも大概五反田。
いつも“安くて美味しい”を求めて行くのだが、今回は五反田でラグジュアリーを知ることに。
『とり口』(五反田/焼き鳥・串焼き・鳥料理)は五反田駅西口から徒歩5分程度、繁華街から少し離れたエリアにある。ビルの1階で、木製扉に控えめに記された店名が、上質なオーラを放っている。
『とり口』:ウッドを基調とした店内にある横一辺に10席も並ぶカウンターは圧巻。ガラスで仕切られた焼き台や換気システムのおかげか、店内に煙臭さは皆無でデート利用にもぴったり
店内は仄暗く、ダウンライトが照らすカッコ型(]←コレ)のロングカウンターが艶っぽい。
いかにもデート向きだと思いきや、意外にも同世代の男性同士が多く、大人らしい静かな喧騒が心地良い。
『とり口』:写真は右から、胃袋の先端「とっくり」、ネギをたっぷり忍ばせた「塩つくね」、柔らかい内もも「あか」。厳選した地鶏は「土佐備長炭」と「紀州備長炭」を使い分け、近火の強火で香ばしくジューシーに焼き上げる
頼んだのは「極コース」。「地鶏のたたき」から始まって、串は野菜を含めて全9本。
『とり口』:名物「玉子とカラスミ」。ポーチドエッグにカラスミを振った一品で、トーストに乗せて食べると焼き鳥店に来たことを忘れてしまう別次元の美味しさに遭遇する
合間に一品料理が挟まれて、最後に〆の食事という流れ。
『とり口』:濃厚なごまのスープを絡み取るやや細麺を使用した担々麺
〆は「親子丼」「そぼろご飯」「担々麺」を用意。
濃厚なごまのスープを絡み取るやや細麺を使用した担々麺は、山椒のインパクト大。焼き鳥の余韻を奇麗に断ち切る美味しさ。
すべて「極コース」(7,150円)から。
『とり口』:ワインのラインナップはほぼすべてソムリエが選んだナチュラルワインで統一。この日いただいたのは「ウィヴォ クルティド」1,300円(グラス)
このコースを支えるのはソムリエがおすすめしてくれるナチュラルワインだ。
ジューシーな焼き鳥と軽やかなワインの相性は1ヶ月の疲れを癒やしてくれること間違いなし。と言い切らせてもらう。
【私が気になった超個人的な理由】
①会社から近い距離感で話題になっていた
『とり口』(五反田/焼き鳥・串焼き・鳥料理)は知っていたが「いつでも行ける」とスルーしていた。当企画にぴったりだと伺うことに。
②“さらば”の森田さんがインタビューで語っていた
2月号にて「さらば青春の光」の森田哲矢さんが、デートで行ったとのことでムードを確かめに。
東カレデスク 船山壮太が推す焼き鳥店『やきとり 結火(むすび)』
東カレデスク 船山壮太
横浜号では『里葉亭』や『1000』を取材し、今号では『鳥よし』や『鳥しき』一門の店を取材。焼き鳥の名店を全速力で駆け抜けている。
サプライズ好きの私が感動した“お洒落焼き鳥”の究極系
『やきとり 結火(むすび)』:大塚駅前の再開発の象徴ともいえるビル「ba05」にお店はある。駅近というより、ほぼ直結。入り口付近にはコシノジュンコさんのアートが出迎える。店内に足を踏み入れると、雑多な駅前の空気とは一線を画す、凪のような静かな空間が広がる。大塚の街を望める
なくてもいいけど、あったらとても嬉しいものって?そう、それがサプライズ。
焼き鳥店におけるそれは、ズバリ空間。評判のお洒落空間を体験しに、大塚の『やきとり 結火(むすび)』(大塚/焼き鳥・串焼き・鳥料理)へと向かった。
大塚に降り立ったのは、コロナ前のことで、当時は『ぼんご』もまだ行列がそこまでじゃなかった(いまや数時間待ち)。などと考えながら駅を出ると、徒歩15秒で該当のビルである。
8階で降りて店に入ると、驚きの光景に胸が高鳴った。一面ガラス張りの空間に、5mはあろうカウンターが鎮座。
隈 研吾さんの薫陶を受けた建築家・白浜 誠さんが手掛けた艶やかな空間に、Yチェアがズラッと並ぶ。
『やきとり 結火(むすび)』:この日は焼き場の目の前の特等席でたっぷり2時間。大将の小山さんは26歳という若さながら、店を任された。安定感のある焼きと接客で、年齢を聞いて驚いたのは秘密
贅沢なフレンチのそれか、イノベーティブかって、そんな空間で焼き鳥を食べるのだからサプライズの極みだ。
『やきとり 結火(むすび)』:メニューはストップ制の「おまかせ」で、12~13本で10,000円前後。印象的だったのが上記の3本。特に脂の美味しさが際立った「ぼんじり」(手前)は甘辛いタレで脳天を突き刺す旨さ
『やきとり 結火(むすび)』(大塚/焼き鳥・串焼き・鳥料理)で扱うのが「黒さつま鶏」。弾力があり、旨みの余韻が長く、特に脂を感じる串に心を打たれた。
『やきとり 結火(むすび)』:ワインは赤白泡ロゼを常時100種類以上そろえる。ボトルも豊富だが、ペアリングのような形でオーダーできるのが嬉しい。グラスワイン 900円~。スタッフの皆様の説明も明快
また、目黒の『やきとり阿部』の姉妹店ゆえ、ワインも充実。この日も串に合わせて数杯ほどいただく。
「ワインは国にこだわらず、酸が立っているものを選んでいます」と大将の小山翔大さん。
『やきとり 結火(むすび)』:骨を抜いてネギを刺した名物の「手羽」には、ロワールのソーヴィニヨンブランで
骨を抜いてネギを刺した名物の「手羽」には、ロワールのソーヴィニヨンブランで。
柚子こしょうの華やかさと桃や青りんごのような味わいが最高にマッチ!
『やきとり 結火(むすび)』:「鶏そば(塩・醤油)」(700円)
〆は追加するスタイル。「鶏そば(塩・醤油)」(700円)は濃厚な味わい。
『やきとり 結火(むすび)』:「半熟卵かけご飯」650円。米粉を付けて半熟卵を揚げているので、香ばしさが段違い
上質な空間と、串とワイン。誰かを連れてくるのに、これ以上の選択はない。
【私が気になった超個人的な理由】
①焼き鳥なのにムーディーというギャップが叶う
空間が超格好良い、そんな焼き鳥店って多くない。こちらの天空のカウンターに目がくぎ付けに!
②ワインの勉強中なので定評のある店がいい!
重い腰をあげ「ワインエキスパート」取得のため学校へ入学。可能ならワインの充実した店に。
東カレ編集部員 岸田徳馬が推す焼き鳥店『焼鳥今井』
東カレ編集部員 岸田徳馬
筋トレをこよなく愛す34歳。最近ハマっているおやつはサバの水煮缶。先日、数年ぶりに高級時計を購入したことで深い時計沼に……。
徒歩30秒だった“元行きつけ”が、実に研ぎ澄まされていた
『焼鳥今井』:店があるのは、注目店が軒を連ねる「キラー通り」から一本入った小道沿い。夜になると袖看板に「焼鳥今井」の文字が浮かび上がる
かつての職場の目と鼻の先にあり、プライベートから接待まで足しげく通った思い出の店。
東京を代表する焼き鳥店としてますます勢いにのる、『焼鳥今井』(外苑前/焼き鳥・串焼き・鳥料理)の最新事情に迫った!
東カレに入る前、神宮前で働いていた当時の行きつけは間違いなく『焼鳥今井』だった。
今井充史さんは、あの『銀座バードランド』などで修業を積んで独立。千駄木を経て2016年に同地へ移転を果たした。
『焼鳥今井』:キッチンを囲むカウンターは、全30席と焼き鳥店としては圧巻のスケール。完璧に火入れされた串を、抜群の臨場感の中で楽しめる
シックな店内から漏れる美味しそうな香りに引き寄せられ、オープン当初から通うようになった私。無茶な当日予約に快く対応いただいたこともあった……。
それから転職やコロナ禍が重なり、足が遠のいてしまっていたが、先日約5年ぶりに訪れると、さらなる進化を遂げていた『焼鳥今井』(外苑前/焼き鳥・串焼き・鳥料理)。
『焼鳥今井』:焼き鳥はクリアな味わいが魅力の伊豆「天城軍鶏」を使用。端材も活用した「もつミックス」。生肉の状態でタレ漬けすることで深いコクが生まれている
まず変わったのは、一品料理を減らし、焼き鳥・野菜焼きをより強化したこと。
白子などを用いた「もつミックス」の濃厚な旨みには感激!
『焼鳥今井』:「皮」
焦げを恐れずギリギリまで香ばしく焼く「皮」。
『焼鳥今井』:全国から取り寄せる旬野菜の焼き物としての完成度に唸る
吉田裕一さんによる山梨のドメーヌ・パパプルで、ブドウと一緒に作られるかぶやにんじんなど、自然農法にこだわった旬の野菜を全国から仕入れている。
『焼鳥今井』:「吉田さんのかぶ」
香ばしさの中に本来の甘みをとじ込めた「吉田さんのかぶ」。
『焼鳥今井』:「長谷川さんのマッシュルーム」
水分を逃さず焼き、噛めば旨みのジュースがあふれる「長谷川さんのマッシュルーム」。
料理はすべてコース(8,800円)より。
『焼鳥今井』:山梨生まれのナチュラルワインは、つい杯を重ねてしまう
今井さんが柔らかく健やかな味わいに惚れ込んだ、山梨のナチュラルワインをメインに扱う。
右からパパプル「Linda」、ドメーヌ・ポンコツ「まどぎわ」、共栄堂「Y22 HR RZ」、ドメーヌ・オヤマダ「BOW! ルージュ2022」。
『焼鳥今井』:男所帯のスタッフ。右から、梶川さん(キッチン・ホール)、國方さん(キッチン・ホール)、野島さん(料理長)、今井さん、平間さん(副料理長)、玉城さん(キッチン・ホール)
そして、店の営業は焼き場を仕切る料理長・野島祐基さんをはじめ、スタッフにバトンタッチ。今井さんは隣の『とんかつ七井戸』を含めた、運営の舵取りに専念している。
「後進を育てる」という移転当初の思いを形にした、『焼鳥今井』(外苑前/焼き鳥・串焼き・鳥料理)のこれからにも期待したい。
【私が気になった超個人的な理由】
①転職してから5年間ご無沙汰だった
コロナ禍にテイクアウトで何度か利用させてもらったが、職場が遠くなって久々の訪問に。
②“取材”としてしっかりお話を聞きたかった
グルメ編集者として、店主・今井さんにこの5年間で変わったことなどをインタビューした。
東カレ編集部員 鈴木那奈が推す焼き鳥店『熊の焼鳥 中目黒』
東カレ編集部員 鈴木那奈
旅行が趣味の最年少編集部員。週末に思いつきで弾丸1泊旅をすることも。旅先でご当地ビールの飲み比べをするのがルーティン。
生まれて初めての隠れ家で、私も東カレ色に染まっていく
『熊の焼鳥 中目黒』:ビルの2階に上ると店の入り口がひっそりと佇む。予約時に伝えられる暗証番号で入店が可能に。会員になると指紋認証で入る仕組み
編集部員となって半年、東カレ偏差値を上げるべく隠れ家が気になっている。
せっかくなら大好きな焼き鳥でお洒落な店が良い。そんな期待にぴったりの店があると聞き、いざ中目黒へ。
仕事終わりの金曜19時。少しの緊張と期待に胸を膨らませ、中目黒へ。駅から徒歩5分、雑居ビルの2階に『熊の焼鳥 中目黒』(中目黒/焼き鳥・串焼き・鳥料理)はある。
『熊の焼鳥 中目黒』:黒をベースとした店内には、カウンターの他個室もある
看板はなく熊のマークのみが扉に描かれ、外観からはほとんど中をうかがえない。暗証番号を入力し、恐る恐る中に入るとコの字型のカウンターが洒脱な空間が広がる。
『熊の焼鳥 中目黒』:大山鶏を使用し、女性でもさまざまな種類を楽しめるよう、小ぶりなサイズに。左から、コースの最初に出す自慢の「ももねぎ」、塩とタレが1本になった「つくね」、歯応えが心地良い「はらみ」、絶妙な火入れの「きもとろ」
席に着くと、1本目から焼き鳥のレベルの高さに驚く。聞けば、大阪で人気の会員制焼き鳥の支店だというから納得だ。
中目黒店は「会員優先制」で一般でも予約を取ることができる。コース1種類のみの展開だが、6,600円と手が届きやすい価格帯。
ここでは脂が滴る際に出る煙を纏わせる“燻し焼き”で、香り高くジューシーに焼き上げる。
焼き台を囲い、できる限りコンパクトにしたのは、煙の匂いが服につかないようにというお店の配慮。ほんの少しの勇気で、唯一無二の食体験とおもてなしを知ることができる。
『熊の焼鳥 中目黒』:会員限定メニューの「ももフィレのたたき」(990円)
会員になるには、一度店舗を訪れた際に登録する必要がある。
会員限定メニューの「ももフィレのたたき」(990円)は飼育からすべてを手掛ける独自の鶏(通称:究極鳥)を使用。甘みのある肉の味をダイレクトに味わえる。
『熊の焼鳥 中目黒』:コースの〆であるキンカンのTKG
コースの〆であるキンカンのTKGは、フォークでたまごを割ってご飯に回しかけていただく。
味の濃いキンカンに負けないよう開発したオリジナル醤油を使用。
『熊の焼鳥 中目黒』:「完璧なハイボール」825円
店のマスコット「くーま君」が描かれたグラスで飲むのは「完璧なハイボール」825円。
グレンモーレンジィのハイボールに柑橘のミストを振って仕上げる。
『熊の焼鳥 中目黒』:2階へはエレベーターで他のフロアの客と会うことなく入店できるため、芸能人のお忍びとして使われることも
隠れ家の真価を経験し、またひとつへ大人への階段を登ったような気がした。
【私が気になった超個人的な理由】
①食偏差値の高い先輩のおすすめ
話題の店にはだいたい行ってるグルメな先輩。彼女が言うなら間違いないと期待値が上がる。
②お洒落な隠れ家を経験してみたかった
東カレではよく取材する隠れ家。未体験では良い記事は作れぬと、勇気を出して向かってみた。
東カレ編集部員 小林淳子が推す焼き鳥店『鳥のかけ橋』
東カレ編集部員 小林淳子
月2~3回は焼き鳥店に足を運ぶ焼き鳥好き。好きな部位は「砂ぎも」や「やげん軟骨」などコリコリ系。薬味は七味より柚子胡椒派。
若かりし頃に通った街で知る、ひとり焼き鳥の心地良さ
『鳥のかけ橋』:屋号が入った提灯が客を優しく迎える。開店は2018年。「始めはうまくいかなくて。でも、焼き鳥の本質を極めようと実直に商売をしていたら、常連がだんだんと増えていきました」。いまや取材中も予約の電話がひっきりなしな人気店に成長。春には2号店も開店するそう
私が神保町の出版社に入社したのは20数年前。その頃は働きづめで、会社と家を往復する毎日。そんな姿を見かねてか、ある日上司が「近場だし神田の焼き鳥に行くか?」と誘ってくれた。
連れられるまま訪れた神田は、線路の高架下に小さな店が連なり、各店から楽しそうな声が漏れ聞こえる酒飲み天国だった。
そして上司の馴染みの店だと訪れた店も、THE神田という様相で隣の人と肩が触れるほど狭いカウンターだけの店だった。
だがそこで、ほかの常連や大将と談笑する上司を見て、「なんか大人って楽しそう」と思ったのを覚えている。それから神田は私の好きな街になった。
『鳥のかけ橋』:「高級焼き鳥店で食べた焼き鳥が美味しくて自分でも店を出したいと考え、ミシュランの星つき店で修業し、自分の店を開きました」と大将の高橋将浩さん
『鳥のかけ橋』(神田/焼き鳥・串焼き・鳥料理)は、そのとき感じた「大人の格好良さ」を思い出させてくれる店だ。
『鳥のかけ橋』:薪で焼く?燻製香がクセになる焼き鳥が絶品!
決して広くはないが、磨き上げられたカウンターで、大将こだわりのジューシーな水郷地鶏の焼き鳥をさかなに、ひとり日本酒を飲む。
「私も大人になったな」と思わず苦笑い。
『鳥のかけ橋』:「ソリーキ」(480円)
私が虜になったのが薪で焼いた「ソリーキ」(480円)だ。ふんわりとジューシーなうえ、口に含むと薪の良い香りが鼻腔をくすぐる。
「通常は備長炭を使いますが、ジューシーな質感を出したい部位にはナラの木で焼きます。薪で焼くと薪の水分の効果でしっとりと焼きあがるし、香りがついていい味わいになるんです」
『鳥のかけ橋』:「つくね」500円
「焼き鳥はシンプルな食べ物なので、素材や調理で大きく味が変化します。希少部位なども多く扱っているのでいろいろ試して」と高橋さん。
「つくね」500円。岩手県産の合鴨を荒く挽き肉肉しさを表現。
『鳥のかけ橋』:「ちょうちん」400円
「ちょうちん」400円。3個のキンカンがついた様は圧巻。
『鳥のかけ橋』:「ダキミ」(400円)
「ダキミ」(400円)は、自家製のカラスミの上に、ウニソースが!
『鳥のかけ橋』:「皮」(500円)
「皮」(500円)は、鴨の皮を2時間以上ボイルしてから焼き上げることで鰻のようなふわトロ食感に仕上げた一品。
『鳥のかけ橋』:「黒麻婆豆腐」(880円)
「黒麻婆豆腐」(880円)も人気の一品。黒色の正体は、竹炭。竹炭が入ることで、さっぱりとした口当たりになる上、インパクトも絶大!
青唐辛子やナンプラーなどが入ることで少しエスニックな風味も漂いクセになる味わい!
『鳥のかけ橋』:常時10種類以上の日本酒が用意されているそう
日本酒が充実しているのも嬉しいポイント。常時10種類以上の日本酒が用意されているそう。この日頂いた「裏鍋島」(1,300円/一合)は、すっきりとキレのある味わい。なかなか市場に出ないレアもの!「自分の足で美味しいと思ったお酒を探しています」と高橋さん。
なんとも居心地が良い店なのだ。
【私が気になった超個人的な理由】
①若手時代の思い出の街にある
神田は、かつての勤務先から近くよく通った街。その街で出合った店なので、興味を持った。
②変わった串がたくさんある
以前訪れた際に品数も多く、焼き鳥好きの血が騒いだ。そのうち再訪したいと考えていた。
「プロのグルメ編集者が注目する東京の焼き鳥店」をブックマークしておこう!
いかがでしたでしょうか。
このお店に「行ってみたい!」と思ったらブックマークボタンを押して行きたいお店リストに登録しておくと、簡単にお店の詳細ページにアクセスできて便利です。
また、グルカレでは便利にWeb予約ができるお店が増えています。
お店の空席状況を確認して、いつでもどこでもWebで予約ができますので、ワンランク上のお食事の際にはぜひグルカレをご利用ください!